花祭りとは
「花祭り」は、お釈迦様(ゴータマ・シッダールタ)の誕生日を祝う仏教の行事です。正式には「灌仏会(かんぶつえ)」といい、日本では4月8日に行われるのが一般的です。
由来と意味
お釈迦様が約2500年前(紀元前5世紀ごろ)にインドのルンビニー園で誕生したことに由来しています。 伝説によると、誕生した直後に「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげ ゆいがどくそん)」という言葉を発し、7歩歩いたとされています。そして、天から甘露(かんろ)の雨が降り、お釈迦様の体を清めたと伝えられています。
この故事にちなんで、花祭りでは「甘茶(あまちゃ)」をお釈迦様の像にかける風習があります。
行事の内容
地域や寺院によって異なりますが、主な行事は以下の通りです。
- 花御堂(はなみどう)を飾る
- たくさんの花で飾られた小さなお堂(花御堂)を作り、その中に誕生仏(お釈迦様の幼少期の像)を安置します。
- 誕生仏に甘茶をかける
- 参拝者が柄杓(ひしゃく)で誕生仏に甘茶を注ぎ、お釈迦様の誕生を祝います。
- 法要(ほうよう)や読経(どきょう)
- 寺院では僧侶が読経し、お釈迦様の誕生を祝う法要を行います。
- 甘茶のふるまい
- 参拝者に「甘茶」(アジサイの葉を発酵させた甘いお茶)が振る舞われます。
- 稚児行列(ちごぎょうれつ)(一部地域)
- 子どもたちが綺麗な衣装を着て、お寺まで行列を作って歩くイベントです。
日本以外でもやるの?
仏教の国々では、お釈迦様の誕生を祝う祭りがありますが、日本のように4月8日とは限りません。
例えば、
- インドやスリランカ、タイなどの上座部仏教圏
- 「ウェーサーカ祭(Vesak)」として、お釈迦様の誕生・成道・入滅をまとめて祝う(5月頃)。
- 中国や韓国
- 旧暦の4月8日に行われることが多い。
花祭りは、日本独自の仏教行事として定着しており、春の訪れを感じながらお釈迦様の教えに触れる貴重な機会となっています。
注目の花祭り開催寺院 🏯
浅草寺
📍 場所:東京都台東区浅草
⏳ 開催日:2025年4月8日
🎉 イベント:甘茶の無料配布、白象行列(幼稚園児によるパレード)
🚋 アクセス:銀座線・浅草線「浅草駅」より徒歩5分
🔗 公式サイト
護国寺
📍 場所:東京都文京区大塚
⏳ 開催日:2025年4月8日
🎉 イベント:稚児行列、甘茶供養、花御堂の飾り付け
🚋 アクセス:東京メトロ有楽町線「護国寺駅」徒歩1分
🔗 公式サイト
青松寺
📍 場所:東京都港区愛宕
⏳ 開催日:2025年4月8日
🎉 イベント:法要、人形劇団による公演、甘茶のふるまい
🚋 アクセス:日比谷線「神谷町駅」より徒歩7分
🔗 公式サイト
💰 参加費用
🚶 入場無料(一部イベントや供養には参加費が必要)
花祭りは、お釈迦様の教えに触れ、春の訪れを感じられる素晴らしい機会です。ぜひこの機会に訪れて、伝統的な日本文化を楽しんでみてください!